居間の文庫本棚の、三段目・右から9番目。
「ローマ帽子の秘密」エラリー・クイーン 越前敏弥・青木創訳 角川文庫 平成24年10月25日 初版 780円
本書は、新刊で購入。買うつもりは無かったのだが、もらい物の図書カードがあったので、出来心で買ってしまった。
買わないつもりだった理由は、創元版の「ローマ」を持っていれば、もう一冊持つ必要が無いと考えていることとと、表紙絵が気に入らなかったためである。
表紙は、あまりにも気に入らなかったので、買ったその日にカバーを捨ててしまった。なので、現在この本は裸で私の手元にある。
内容は、「ローマ」なので、今更言うことも無いのだが、創元エラリーに慣れた身には、本書のエラリーの言葉遣いに違和感が大きいので、なかなか物語りに入っていけないということは言える。
創元エラリーは、父親に対する話し方が
「~ですよ」「~ですね」
なのに対し、角川エラリーは
「~だよ」「~だね」
なのだ。
そんな差などどうでもいいでしょうよと思われるだろうが、私のように10歳から創元の井上クイーンに飼いならされてしまった者には、この差は読書に没入できないほど大きいのである。
本当にリアルなのは、あるいは角川エラリーなのかもしれないが……「いい息子さん」だと思っていたエラリーが、急に父親をぞんざいに扱いだしたように見えるのである。
というふうに、私は今のところ、角川「ローマ」をどうも好かない。これから先、慣れたら普通に読める日が来ると思うけど。
どうも好かないと思いながら持ち歩いて読んでいたら、雨のバラ園を歩いている最中に、口の開いた鞄の中に雨が振り込み、文庫本全体がふやけてしまった。
現在、乾いてブワブワになっている状態である。私の愛が足りなかったせいかと、申し訳なく思っている。
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