書斎の本棚(大)。
「書物愛蔵書票の世界」日本書票協会編著 平凡社新書 2002年1月23日 初版 840円
古書で、200円で買ったらしい。どこで買ったかは不明。
本書は、ごく初歩的な蔵書票の魅力の解説本であり、ごく初歩的な知識の話も収録されている。
大きな特徴としては、書票作家個人の紹介にページ数の半分ほども費やしていること。
業界的有名作家たちが、それぞれ4ページずつくらいの紹介文で解説されている。
浅い’蔵書票愛好家(作ったり、コレクションしたりを盛んにはしない愛好家=私みたいな奴)には、名前と作品・作風は一致するが、どんな顔の人でどこ出身で、どこで技術を磨いた人なのか全然分からない作家が膨大にいて、そういうところの知識が多少は本書で埋めてもらえる。
読んでいて幸せな気持ちになったのは、「第三章 蔵書票を楽しむ」である。それぞれに立場も楽しみ方も違う10人の愛好家たちが文を寄せているのだが、これが実に愛にあふれた文たちである。冷めた見方をすると、「マニアが盛り上がっている文」なのかもしれないが、それにしても蔵書票というものとの出会いの幸福が、熱く、楽しく紡がれている。私などは、だいぶ子どもの頃に蔵書票に出会って、そして虜になった覚えがあるので、人生を肯定する文の連なりに見えるのである。
本書を見て、私のように蔵書票の世界と楽しい出会いを果たしてくれる人が、一人でもいてくれたら良いと思う。私は蔵書票のおかげで、人生だいぶ幸せだったので。


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