いけばな 現象と分析

居間の本棚(中)、棚№2。

「いけばな 現象と分析」高橋一男 浪速社 昭和45年1月19日 初版 600円

池袋のジュンク堂で購入。一見、「私家版?」みたいな体裁をしている。

著者の高橋氏は、いけばな家ではなく、新聞記者の方である。なので、もちろん技法がどうのという書物ではない。章タイトルを挙げてみると、

第一章 時代の特色
第二章 体質の改善
第三章 家元像
第四章 花展の意味
第五章 経営の戦略
第六章 芸道上の問題点
第七章 池坊王国
第八章 むすび

となっている。なるほど、ジャーナリストの視点で書いたものだということが分かる。
社会の中で、いけばなの何が愛され、何が見過ごされたか。いけばな組織人たちが、何を目指して、どんな戦略を練り、何に満たされ、何を捧げ、何を怠ってきたのか。そういう、表現とは別のところにあるいけばなの試行錯誤について書かれたものである。
面白いのは、早坂暁の「華日記」では、悪鬼のごとくに描かれている池坊のY総理事が、人格者だと書かれていることである。
さあて、どっちが本当なんでしょうなあ。
(「華日記」には、Y総理事に暴力的な脅しを受け、震えながら華道家の信念を曲げてしまう先生の話などが描かれている。こんなもんが、小説の体裁とはいえ世に出るということは、Y総理事は相当なタマだったのだ)

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