花に生きる人たちへ

居間の本棚(中)、棚№2。

「花に生きる人たちへ」山根翠堂 中央公論美術出版 昭和42年7月10日 初版 600円

金井書店で、500円で購入。こういう、花の家元の書いた本は、写真さえたっぷりでなければ、大抵安く買えるのである。(需要が無いのでしょうな)

山根翠堂は、私はいけばな家としては非常に好きだ。しかし、彼の書く文は、「大好きなもの」と「完全につまらんと感じるもの」に分かれる。そして、本書に収録されている文は、ほとんどが後者である。
これは、目次を見た時点で、私には「つまらんゾーンだな」と分かっていた。なので、私は「自分にはつまらん」ことを分かって買ったのである(それだけ重要視しているいけばな家なのである)。

目次を見た時点で面白いかどうか判断できるということは、私が「つまらない」と感じる翠堂の文は、ジャンルというか、テーマでそれと分かるのである。私の好きな翠堂の文は、
「いけばなとは何であるか、何のために花で創造するのか」
といった、花の創作の根源を問うものがほとんどなのだ。これより、もうちょっと緩いテーマだと、翠堂はすごく一般的な「道徳のお話」みたいなものに流れていく。書いていること自体は立派だと思うが、道徳の教科書みたいなものを翠堂の文に求めようとは、私は思わない。それなら、坊さんの講話でも聴いたほうが良いと思う。
翠堂は、マジメなところのある人で、「道徳のお話」もイヤにマジメに書いたりするので、そういう文は申し訳ないが本当に私にはつまらないのである。
翠堂は、もっと戦うための文が面白いのだ。戦って、切り開き、不確かな何かに迫る決意を感じるような文が面白いのである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました