居間の文庫本棚の、上段右から26番目
「クイーンのフルハウス」エラリー・クイーン 青田勝訳 ハヤカワ文庫 1995年5月15日 12刷 520円
エラリー・クイーンの中編集である。収録作品は、
「ドン・ファンの死」
「ライツヴィルの遺産」
「キャロル事件」
「Eの殺人」
「パラダイスのダイヤモンド」
以上の5編。
この中で、人気の高いのが「キャロル事件」である。
あまりに人気が高く、「感動した」という声さえ聞くので、私は「……あまり好きじゃない」とミステリの集まりで発言するのに勇気がいる。
だって、暗いんだもの、「キャロル事件」。
それを言ったら、「Yの悲劇」だって、「災厄の町」だって暗いんだけれども、「キャロル」の暗さは群を抜いているんだもの。
そして、犯人の思考が、私にはイマイチ分からない。
そういう結末なら……君は、なぜあの人に頼んだのだ?
私は、くだらないようだが、この5編の中なら「パラダイスのダイヤモンド」が好きだ。
賭博クラブの手入れに入ったクイーン警視が、テーブルに飛び乗って場を制圧するところなんか、いいねえ。小男の警視が、銃も抜かずに場を押さえるところが、いい。
関係ないが、私は自宅でいけばなの教室を開いている。
その教室で、お弟子さんたちと馬鹿なことを話すのだが、もしも、いつかいけばなが違法な行為になり、稽古の最中にサツの手入れが入ったらどうするか、と話したことがある。
一人が電気のブレーカーを落とし、その隙に数人で花道具を集めて、隣のビルの屋上に投げ下ろす、という段取りが決まった。もしものときは、先生だけ非常ハシゴで脱出してください、とのことである。
……良いお弟子さんに恵まれたものである。
コメント
いいねえ。その話。その時にはぜひsei様に机テーブルに飛び乗って、皆に逃げる合図を送って欲しいものです。
かおりさん
テーブルというか、お稽古机に飛び乗ることにしましょう。
警視のあのシーン、カッコよくないですかね。
警視ラブな方たちが、もっと注目してもいいと思うんですが。