書斎の本棚(小)
「影をなくした男」シャミッソー 池内紀訳 岩波文庫 1994年7月15日 22刷 360円
新刊で購入。多分、20代の頃だったと思う。
何だか最近、このブログの存在を忘れがちなのだが、自分の蔵書目録だと思って、所有本を最後までアップしようと思う。(心を入れ替えました。でもまた忘れるかも)
本書は、このブログの存在を思い出すきけっかけとなった。
あることを調べていて、シャミッソーが本作を書いたのは、「探検船に乗って植物学を研究するよりも前」のことだと知り、大変に驚いたからである。驚いたついでに、「そうだ、この本アップしてなかった!」と思い出した。
本書の主人公、シュレミール君は、影を悪魔に売ったりなんだり、それはそれは色々あった挙句、世界中の秘境を踏破して植物学に貢献するのだが、私は購入当時にあとがきなど読んだために、シャミッソーが「探検&植物学を突き詰める人」だと知っていたものの、「そういう経験の末に生まれたものが本作である」と思い込んでいた。まさか、逆だとは思わなんだ。こんな創作ってあるんだな、と思った。
本作は、もともとは友人の子供たちに、シャミッソーが作って語って聞かせた「お話」だそうである。ものすごく面白い。「アリス」とは大違いだ。あまり出版する気はなかったようだが、勝手に出版したご友人=ヒッチヒさん、本当にありがとう。
私はむしろ不条理文学として読んで、とても満足だ。


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