居間の文庫本棚の、三段目・右から23番目。
「死霊の恋・ポンペイ夜話」ゴーチエ 田辺貞之助訳 岩波文庫 1985年 5月20日 5刷 350円
フランス文学の「魔術師」ゴーチエ様の短編集。
収録作品は、
「死霊の恋」
「ポンペイ夜話」
「二人一役」
「コーヒー沸かし」
「オニュフリユス」
以上、5編。
もちろん、目当ては「死霊の恋」。吸血鬼〈恋愛〉小説としては、はずせない作品である。
ゴーチエのような幻想の紡ぎ手にかかっては、吸血鬼好きは「されるがまま」だ。死せる麗人と青年僧の禁断の恋は、あまりに美しく、本来ヒーローであってしかるべきヴァンパイア・ハンターを、むしろ「悪しきもの」に思わせるほどだ。
「死霊の恋」については、管理人の別ブログでも記事にしている。

死霊の恋
吸血鬼小説「死霊の恋」クラリモンド あらすじ等
もう一つ、気に入りの作品なのが、「コーヒー沸かし」。
主人公に幻想を見せるものの正体が「コーヒー沸かし」なのが面白い。
よく、日本には、いろんなものに「神が宿る」という思想があるために、箒とか、釜戸とか、「もの」が人を化かす話があるけれど、ヨーロッパにコーヒー沸かしが人を化かす話を書く人がいるとは驚きだった。
しかし、なんでまた「コーヒー沸かし」なんだろうな。

コメント