居間の文庫本棚の、三段目・右から22番目
「吸血鬼ドラキュラ」ブラム・ストーカー 平井呈一 創元推理文庫 1971年4月16日 初版(完訳) 290円
古本屋で購入、値段は不明。
日本で初めて完訳された「吸血鬼ドラキュラ」である。
世の中には、「ドラキュラ」というのは、吸血鬼の英名だと思っている方がおられるが、「ドラキュラ」は固有名詞である。ドラキュラ伯爵個人の名前だ。
現在の、創元文庫の「ドラキュラ」の表紙は、十字架の絵柄だが、私の持っているものは、赤いバックに、黒い蝙蝠とお城のシルエットが浮かんでいるものだ。
十字架表紙は、たしか、コッポラの映画「ブラムス・トーカーの ドラキュラ」の公開時に変更されたものだったと記憶している。この表紙、ゴシック・ホラーの表紙としては悪くはないのだが(むしろ、いい趣味かも)、十字架というのは、ドラキュラ退治に使われるものである。つまり、ヴァンパイアの側でなく、ヴァンパイア・ハンターの側に立った絵柄なのである。
ドラキュラファンとして、これはいただけない。断固、蝙蝠シルエットに戻すべきと主張したい。
しかも、「赤バックの蝙蝠シルエット」に限る、と、重ねて主張したい。
マニアの方は当然ご存知だが、実は「赤いバックに蝙蝠シルエット」の次に、「青いバックに蝙蝠シルエット」だった時代もあるのだ。
何で吸血鬼に青?! 赤だろう、赤!!
吸血鬼本を並べすぎて、本棚が赤黒くなるのが吸血鬼ファンのステータスだぞ。そういう意味では、映画「ドラキュラ都へ行く」のハミルトン・ドラキュラの衣装も、非常に間違っている。
黒マントの裏地が、なんで白なの! 赤だろう、赤!!
はっ。何で私はこんなに熱くなっているのか。
おかげで、内容にほとんど触れていないではないか。
「吸血鬼ドラキュラ」というのは、名称は知らない人がいないほど知られているが、物語のストーリーをきちんと知っている人は意外に少ない。もっと、読まれてしかるべきである。
導入部が、特にいい。怪談は「出るまでが面白い」というのは本当だ。
主人公:ハーカーが、ビストリツァからドラキュラ城へ着くあたりが最高。
東欧の、独特の空気(ストーカーは、完全に資料だけでトランシルヴァニアを描き出した。素晴らしい!)の中、徐々に、徐々に高まる未知なるものへの恐怖を、ハーカーと共に体験できるのだ。そう、ある意味「遊園地」みたいなものだ。
そういえば、ルーマニアに、大掛かりな吸血鬼のテーマパークの建設計画が最近まであったが、資金面で問題があり、企画が潰れたと聞いた。残念!(行く気満々だった…)
おお、このコラム、無理に終わらせないと永遠に続きそうである。
よって、これにて強制終了。
読む価値のある物語であることだけわかってほしい!
ストーリーを詳しく知りたい人には、管理人の別ブログの「吸血鬼ドラキュラ」記事をご紹介する。

映画「ドラキュラ都に行く」について知りたい人は、同ブログのこちらの記事をどうぞ。


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