居間の文庫本棚の、4段目・右から18番目。
「THE DOOR BETWEEN / THE DEVIL TO PAY」ELLERY QUEEN SIGNET
邦題「ニッポン樫鳥の謎」と「悪魔の報復」。二編とも、クイーンがヒロインに重点を置いて書いたものだ。女性読者を見込んだもののようで、どちらも、かなり軽い読み心地である。
「ニッポン樫鳥」には、テリー・リングという名の私立探偵が登場する。
このテリー君、社会の裏の方をくわしくご存知の方で、邦訳書では、言葉使いも、エラリーのような紳士とは、ちょっと違うように訳されている。
しかし、原書を読んで、私は「おや」と思った。
私の持っている邦訳書は、創元推理文庫の、井上勇氏訳のものなのだが、井上氏は、あれでもずいぶんテリーを紳士的に描いていたのだなあと思ったのだ。
原書のテリーは、俗な言い回しをばしばし使う。井上氏訳のものより、はっきりと、エラリーとは人種が違うことが分かる。
こういうのは、原書を読んでみないと分からない。私などは、井上氏訳に完全に満足しているので(井上クイーンは読みにくい、という人もいるが、私は10歳から井上訳に飼いならされているので、まったくそうは思えない)原書に取っ付こうと思ったことはあまりなく、ほかにもこういう「原書とのテイスト違い」を見過ごしているのであろう。
「ニッポン」も、「悪魔の」も、邦訳書はすでに記事をアップ済み。

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管理人:静草の所有する本を、本棚の右上隅から一冊ずつ紹介していくブログです。

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